
マイクロソフトの収益の一つである、ゲーム部門について考察します!
目次
【MSFT】マイクロソフトの決算のおさらい
【MSFT】マイクロソフトの決算は良好
マイクロソフトの直近の決算は非常に良かったです。
増収、増益、営業利益率改善、キャッシュフローも潤沢で、一言でいえば、盤石でした。
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【MSFT】マイクロソフトのゲーム部門
ただし、2018年のQ4におけるゲーム部門に関しては、そうではありません。
マイクロソフトのIRによると、ゲーム部門収益は、前年比で233百万ドル(10%)減少。
ハードウェアの売上に至っては48%も減少しています。
サブスクリプションの増加により、減収を相殺した形です。
決算が好調な中、ゲーム部門が足を引っ張った形になります。
【MSFT】マイクロソフトのゲーム部門に関して
【MSFT】マイクロソフトのゲーム部門の伸び
2001年、マイクロソフトはXboxを投入してゲーム業界に参入しました。
ソニー、任天堂が確立したゲーム業界に殴り込みを掛けたのです。
日本では苦戦が続いていますが、北米・欧州ではシェアを伸ばしているようです。
上記は、ゲーム部門の過去3年間の収益です。
着実に収益が伸びているのが分かります。
年度ベースだとこちらです。
2017年 9,075百万ドル
2018年 10,353百万ドル
2019年 11,386百万ドル
年度ベースで見ると、収益が伸びているのがよく分かります。
収益の伸びのカラクリは、Xbox Liveの月間アクティブユーザー数から読み解くことが出来ます。
Xbox Liveとは、Xboxのオンラインアカウントのようなものです。
ここから、Xboxを利用してオンラインゲームを楽しんでいるユーザー数を、推測することができます。
どうでしょうか。
過去3年間で順調に、アクティブユーザー数が伸びているのが分かると思います。
【MSFT】マイクロソフトのゲーム部門のこれから
マイクロソフトは、従来のハード・OSを売却する戦略から、使用料に応じて料金を徴収するサブスクリプション戦略にシフトしています。
ゲーム部門に関しても、同様の流れが見て取れます。
ハード、ソフトを売却し、そこから収益を見込むのではなく、ハードを媒体として定額料金でゲームを遊んでもらう方針に力を入れているのです。
アクティブユーザー数の伸びは、マイクロソフトの戦略が功を奏していることを示していると思います。
ただ、ハードウェアの売上減少は、懸念事項ではあります。
来年次世代機がローンチされるのでは?という話がありますので、しばらくは、同様の傾向が続くでしょう。
新型ハードウェアは、来年の年末商戦でお披露目となる可能性が高いようなので、それ以降の伸びに期待したいと思います。
世界的に人気のHALOシリーズです。新型ハードウェアと同時期に発売されることになっています。
【MSFT】マイクロソフトのゲーム部門は収益の柱になり得るか
2019年度のゲーム部門の売上は、11,386百万ドルです。
マイクロソフトの売上の9%ほどを占めています。
2020年度のゲーム業界の市場規模は、20兆円を超えるという試算もあります。
PC、家庭用ゲーム機、スマートフォンなど、様々なデバイスを通してプレイする環境が整備されていますが、VR技術の導入など、まだまだ進化途上の業界なのかもしれません。
電車でスマホのゲームをしている人がいれば、e-スポーツが世界規模で盛り上がるなど、ゲームは人々を魅了し続けています。
この流れは、今後ますます拡大していくのではないでしょうか。
マイクロソフトも、この流れに乗り、しっかりと適応していけば、ゲーム部門は収益の柱に十分なり得ると思います。
【MSFT】マイクロソフトのゲーム部門に対する一つの懸念
ゲーム部門に対する一つの懸念として、Googleがゲーム業界に本格参入したことが挙げられます。
「STADIA]というストリーミング形式でゲームがプレイできる、つまり、特定のゲーム機を使わずに、スマホやPC、テレビを通して、ゲームがプレイできるのです。
ユーザーは、Googleのデータセンターから配信されるゲームを、遠隔操作する形になります。
ハードウェアすら必要としないこの「STADIA」がどれだけ市場シェアを奪うのか、この点は懸念の一つだと思います。
ゲーム業界もすごい進化してますね。福岡男は「くにおくんの大運動会」が好きでした。
【MSFT】マイクロソフトのゲーム部門 まとめ
マイクロソフトにとって、ゲーム部門は大事な収益源になりつつあります。
サブスクリプション戦略との相性の良さ、業界の拡大、その他様々な面で、同社が力をいれる理由があります。
一点付け加えるとするならば、ゲームを通じて、ユーザーの情報を得ることが出来る点は、かなり重要なことだと思います。
ユーザーが、誰で、いつ、どんなゲームを、誰とプレイしている、といった情報は、消費者嗜好を探る上で極めて重要な要素だからです。
この情報がひいては、新しいサービスの開発に役立てられるのではないでしょうか。
そういった点も含め、ゲーム部門はマイクロソフトの収益の柱になると考えます!
